かもつぶ。

かものはしのつぶやきなので、かもつぶ。

頭を垂れる

頭を垂れるのと
頭がさがるのとでは
違うのであった。



いや? ある意味同じかな? うーむ。



こうべをたれるほどたわわに実ったご飯はおいしい。
えらい。
地球えらい。
日本えらい。
でも苦労して苦労して一生懸命、体にいいご飯を作ろうと考えてくれてるお百姓さんはもっとえらい。
頭がさがる。



頭がさがったのは
星新一の評伝で
この一つ一つの書かれていることの裏側に、その何千倍、何万倍の資料の検討、裏付けが見て取れるからだ。
その徹底的に検証したことが
かえって星新一という作家の悲哀と宿業、人間を描きだしている。



星新一の評伝を読み直しながら
ご飯を作る。



今日のご飯は
豆ご飯と
カレイの煮付け。
それに菜の花の煮浸し。
春菊の胡麻和え。
納豆の春巻き。
ワカメと青ネギの味噌汁。



カモのご飯は、気づくと彩りが単調になってる。
今日のご飯は緑色ばかり。
ああ、春巻きとカレイは茶色だ。
味噌汁が間をとって、茶色に緑。



茶色と緑は自然の色。
大地と草木の色。



海の色と空の色はごはんにはムツカシイ。
の、だけれども、
湯気のたつ味噌汁の中には深遠があり、
生まれず捕られて喰われてしまったハラコや
あれこれ思えば
生命の神秘も宇宙もそこここにある。



カモは毎日宇宙をありがたくいただいている。

ガラクタ?or ヘヴン?

こりゃーなんだ?
すっげー贅沢なガラクタ?
それとも幸せな天国?

1部2部あわせれば3時間コースの大セッション。なんたって1部1曲だもんねー。
大爆笑。
って、ほかの客はあんま笑ってませんでしたので、
どうなんでしょうね。

ebby(G)、whacho(per)、ヤヒロトモヒロ(per)、ホッピー神山 (key)
首謀者のバカボン鈴木(B)、窪田晴男(G)、
井上鑑(Key)、仙波清彦(Per)、坂田明(Sax)
そこにやってきた村田陽一 (Tb)
本当は鶴谷智生がドラムの予定だったのが、家庭の事情により急きょ石川雅春に。

ヤンチャなツワモノども。でも大笑いのバカモノどもでもある。
異種格闘技戦かと思いきや、そうでもない。
もうね、闘うとか出し抜くとかそういう次元じゃないね。
さらなる上があるんだと、教えていただきました。
ありがたや。

ヤツラがくり出すその怒濤の即興音楽。くりひろげる風景はまるで石川淳狂風記』。積み上げられてくガラクタの数々が、ほんっとうに二度と手に入らないホンモノなんだ。
そのホンモノのガラクタをバキバキと踏み壊してるような。

ステージの上、渦が見えました。
グルーブが渦巻いてました。

ホッピーはなにやらわからない装置で(後でよくみたら結構アナクロなカセットだとかCDだとかなんだけれど)ノイズやら信号出しまくり。
坂田さんはバラララララバラップヒャップヒ〜……
村田くんは、うれしいねえ。じゃがたら時代の音色、かましてるし。
窪田晴男は1部ラストに放置プレイな目にあってるし(笑)
2部になってebbyとついに、爆音がああああああ。待ってました!
バカボンとドラムの石川雅春の二人はそんなヤツらをニヤリと見ながら我が道を行くのです。
ヤヒロさんのジャンベはこれだけの厚みの音の中で、下からときおりドゥワン、と大地の音を轟かせ
逆にwhachoはすごーくなーんもしてないふりして、さらっとヘンな音色とリズム出してるしなあ。

この顔ぶれの中では異色なのは、井上鑑
ピアノの上にムーグ、おかれてます(笑)
でもねえ、このワイルドで暴れまくってるグルーブと音たちの間隙を、なんとも華麗なピアノで泳ぎきるのですなあ。
2部で一度終わるかと思いきや、
ホッピーがノイズまくった後にいきなりプログレな城、建てかけちゃうしねー。あー、建ってる建ってる。城建ててます。
でも、
ほーら、壊されちゃった(笑)

この緊張と緩和、収縮と膨張、その繰り返しの波間で
聴いてるこっちはぐるぐる、ぐらぐら。
気持ちいー。

しかし。
やっぱりもってっちゃいました。
仙波師匠。
いや、このセッション、仙波さんいるのといないのでは大違いだっただろうな。これだけのリズムの嵐、音の暴風の中で、あまりに的確。もうトライアングル1個でも、全体の音の中でなるこの金属的な音色の音程の良さ!
どの鳴りモノも、的確な響き。
こーりゃすごいわ。
リズムいいのは当たり前。この一瞬にして響かせる音色の音程を調整できるってのがすごい。だって。ただの金属やらプラスチックなマラカスやら、運動会で使う笛やら、なんやらっすよ。
ま、達人っつうことですな。

それにしても、久々に見聞きしました。
ポケット瓶。
芸です、これ、もはや演奏ではなくて芸です。
いいちこの透明ポケット瓶に適度に水を入れ、
横にして爪で弾く。
キレイなガラスの音がする。
瓶を傾けて水の量を調整して、音階変える。

これ、やりたくなります。
すぐできそうです。
いや、音は出ます、すぐ。
でもできねーんだよっ!

贅沢なガラクタで天国。
しかし。
もうちょっとで帰れないかと思った(笑)。
アンコール出てたら、終電行っちゃったと思う。きっと。

縁の下のバイオリン弾き

昨日、出がけに受け取った荷物の1つは書籍小包だった。

青心社というあまり憶えのない社名になんだろうと思いながら、
リュックに放り込んで出かけた。
出先でそのパッケージを開けると、それは友人の新刊本であった。
『縁の下のバイオリン弾き バンドマン遠山新治の物語』
サブ・タイトルは〜Fiddler In The Shadow〜。
作者は上田賢一という。

上田賢一は大阪在住のノンフィクション作家である。
長いこと、放送作家をやりながら数冊の本をまとめた。

阪神タイガースから見た野球史『猛虎伝説』を集英社新書から。
また、一昨年、長いこと紆余曲折して何度もお蔵入りした
『上海ブギウギ1945 服部良一の冒険』をついに音楽之友社にて上梓した。
上海での服部良一の活動。
租界でブギウギをやっていた服部さん。
あまり知られないこの時代の彼を、生前の取材、家族、関係者、中国での友人たちにまで導かれるようにして丹念に話を拾い、この本は書かれていた。
すこぶるおもしろい、音楽というジャンルを越えたドキュメンタリーだと思う。いつまでも本棚に残しておきたい本の1冊。

この上田賢一氏、放送作家のほかに作詞家としてもときどき見かける。
中川イサトの『お茶の時間』というアルバムなど、ほぼ全曲、キンタ(と、知ってる人はみなこう呼ぶのだった)の作詞であるし、憂歌団にも書いている。
ウルフルズがカヴァーした日本語ヴァージョンの『サマータイム・ブルース』は、元々、大阪にいたごまのはえというバンドのヴァージョンで、その訳詞もキンタ。

まあ、余談はさておいて、そのキンタの新刊は大阪在住作家らしい着眼、注目の仕方で成り立っている。
タイトルにある「遠山新治」なんてバイオリニストを知ってる若い人はかなりのマニアかもしれない。この遠山さん、現在は昭和プロダクションという芸能プロの名物社長なのだ。 ここは浜村淳キダ・タロー中村鋭一近藤光史がいるプロダクション。ほんま浪花なプロダクションだなあ。

実に、この社長は戦前から戦後にかけて、トーキーの音楽録音を振り出しに、まだ音楽とダンスが求められていた色香がウリではないダンスホールのタンゴの楽団員となり、ホール・バンドのバイオリニストとして売れっ子になる。大陸にも渡り、召集から生きて帰り、今度は放送と労音などの仕事をしながら、常に先端の仕事場で活躍してきた人だそうだ。ただし、クレジットなしで。
唯一、知られているのはオルケスタ・ティピカ・スールという自身のタンゴ・バンドを率いたときなのだが、このタンゴバンドは盤を残さなかった故に伝説の日本最高峰のタンゴバンドと言われている。

とまあ、その88歳で現役の社長の音楽の歴史をひもとく本。
特に前半から半ば過ぎまでの、日本のポピュラー音楽の歴史ともいえる、そうしたダンスホールや映画音楽の、当時の実情が分かるあたりがおもしろい。
音楽という一つの視点を通して、当時の現場を知る人の貴重な証言資料。それでいて、立志伝中の人という祭り上げでもなく、淡々とこの遠山さんのしてきたことが書かれている。
インタビューを元にしているのだろうけれども、その一人語りはほとんど登場しない。それゆえに、彼の人生と共にあったその「時代のおもしろさ」が浮き立ってくる。
しかもこの音楽シーンが、東京のことではなく大阪を中心にした関西のシーンだから貴重でありかつユニークだ。
関西に根を下ろしている作家だからこその本なのである。


あー、っと言う間に読んじゃった。
ま、薄い本だってのもあるけれどもね。
風呂読み、でござる。
風呂に入りながら読めちゃうんだよなあ。
でも、おもしろかったな。

あ、あなどれん!

本日も受付嬢@ラ・カーニャ
今日はシバが企画した斉藤哲夫、野澤享司、中川イサトのライヴなのであった。

いや、マジ、すばらしかった。
全員、それぞれの演奏で1度は涙があふれてしまう。
つまりは最低、4回泣いてたわけで(あははは)

正直言いまして、
このオジサマ方とのつきあいってのは、長いのです。
だから、何度となくライヴを見ている。
その中でも4人が4人ともそろって、ここ数年のベストだったんじゃないか、ってくらいのライヴだったのです。
こんなこと、珍しい。
ほんとにずっと聞いてきて良かった、と正直に、しみじみ思ったのです。

トップ・バッターは野澤享司。
数年前に出したCDからの選曲で前半。ところが、最後にこれはほんとうに野澤さんの中でも珍しい。ずっと歌っていなかった『白昼夢』が飛び出したのでした。
ほんと、生で聞くの30年ぶり、みたいな世界です。
またこのときの野澤さんの声の安定感、野澤享司でしかありえないギターの伴奏の域を越えた演奏。
一瞬にして囚われ、声さえ出ず、の絶品。
そして斉藤哲夫を呼び込んで、二人での
『君が気がかり』
この不思議な転調の曲は、しかし複雑な構成にもかかわらずポップな楽曲。不遇のシングルだったのだけれど、カモは大好きな曲。こうして二人で歌うのを聞いていると、二人の若い頃の音楽的結びつきの中にはビートルズがあり、バーズがあり、という、その当時の無条件に楽しいからこそやっていた音楽の喜びが見えてくる。なんて幸せな今日のできなんだろうか。
すでにここまででひと泣き(笑)

2番手は斉藤哲夫
この斉藤哲夫は、これまで見たなかで最高のステージでした。
哲夫さんはいつもいろいろと悩みながら、紆余曲折しながら音楽をやっているところがあって、その頑固さがステージに出てしまうことが多い。すると、ムリが出て来て、あまり良くなくなってしまう。ところが、今日は、なんの迷いも不安も思いもなく、とにかく気持ちいいから歌っている斉藤哲夫なのです。それは、あのソニーからリリースされていた名作3枚の、カモが大好きなポップで際立ったあの世界がそのまま、目の前にある、というものだったのだから、哲夫さんのステージ中、ずっと目頭が熱くなりっぱなし。
哲夫さん、あんまりよかったので彼だけはセット・リストを書いておきます。
1.あなたの船(アーリーもやっているというかオリジナルである)
2.僕の古い友達
3.夜空のロックンローラー
4.悩み多き者よ
5.バイバイグッドバイサラバイ

いや、もう『悩み多き者よ』では感極まった。『バイバイグッドバイサラバイ』でダメ押し(笑)。ここで二泣き目(わはは)。
しかし! 声、出てます。一時期は出てなかったのに、ばいばいが歌えるってのは、ほんとに声が出てる。しかも艶やかに。
リハのときから「あれ? 今日の哲夫さん、ちょっとすごい」と思っていたのだけれども、こりゃーもう、見れて良かった、としか言いようがない。

3番手は中川イサト
前の二人のあまりの良さに刺激されたのか、イサトさんは常に安定しているギタリストだが、今日の野趣と冒険心にあふれた演奏に驚く。
時間が短いせいもあってか、歌の楽曲中心というとても珍しい構成。
しかもリハではやらなかった曲、突然、歌いはじめたのでした。
30年聞いて来て、生でこれ歌うの初めて聴いた。びっくりして、ここでまた涙、三泣き目です(笑)。
それは『お茶の時間』という初期名盤に収録されている『プロペラ市さえ町あれば通り1の2の3』。こんなギター弾きながら歌えるってのがすごい。これまた伴奏の域を越えたギター。
そして同じ『お茶の時間』収録の名曲『その気になれば』。

最後、トリはシバです。
「こんばんわ、シバでーす!」(笑)
はい、始まりました。ところがだ。このシバもまた前の3人に刺激されたのか、ちょっとこのギター、なによ、すごすぎる。シバだってなあ、年間何回、見てると思ってるんだ。その中でもかなりベストな状態。本人は正月早々、膝の皿を割ってしまって、ギブスの不自由な状態。しかもシバ独特のリズムをキープする動きは、割った左足でとるリズム。ゆえについ忘れて踏み込んでしまい、痛みが走っているのが分かるほど。にも関わらず、壮絶な演奏。
『愛の国道20号線』で始まって、『雨』『バイバイ・ブルース』と続いていく。
つい、我を忘れて声が出る。
シバの歌はフォークではない。ブルースなのだ。
だから、ほんとうにすばらしいライヴをするときのシバの歌を聴くと、体の中に手を突っ込まれて、こちらの魂や胃の腑を引っ張り出されてしまうような感覚に陥る。そしてつい声が出る。

『雨』という曲は、ついに1枚のアルバムも残すことなかったシンガーソング・ライター、朝比奈逸人(ヤス)の曲で、本人が歌うことを拒否している今、吉祥寺ぐあらん堂時代の仲間たちがこうして歌い継いでいる以外、もう聴くことはできない(一部春一番のライヴ盤に収録されているけれど)。けれど、高田渡にしてもシバにしても村上律にしても、みなヤスさんの歌を、そしてヤスさんをとても愛している。こうして誰かが歌い継いでいるのを聴くのはとても嬉しい。

そして最後、全員での『淋しい気持ちで』。
あー、会場大合唱だわ。
♪あ〜あ〜、まっぴらさ〜

本日のライヴ、シンガーソング・ライターたちの歌の競演であり、それぞれのスタイルのヴォーカルの火花散る勝負であり、そして。
実にここがおもしろかったのだけれど、伴奏という域を越えてしまう、しかし歌と一体になったギターの競演でもあったのだ。しかし、このギターが歌があるという前提だからすごいんだよなあ。

いやー、今年しょっぱなにベスト1ライヴ、いきなりきちゃったよ。嬉しいなあ。ほんっとーに嬉しい。

それにしてもオヤジども、ほんっとにあなどれんなあ。
本日の年齢合計226歳也。

ハイビスカスなる謎のウクレレユニット

ライヴ受付嬢として下北沢ラ・カーニャに。

ハイビスカスは似非モンドハワイアンです。
設定は日本移民のハワイの人たちのユニット。
いえいえ、大嘘です。

というわけで、日本情緒溢れるメロディや歌もあり、また奇想天外なカヴァーもあり、ほんとうにいい曲もあり。
そのくっだらない笑いに持ちうる音楽性をすべてかけている、ヘンテコなグループなのです。
いや、マジメに音楽としては極上にゆたか。
それもそのはず。
クール長崎と名乗るリーダーは実は元来ベーシスト。
ジェフ・マルダー&エイモス・ギャレット来日のライヴ・イン・ジャパンでベースを弾いていた岡嶋BUN。
アーリータイムス・ストリングス・バンドの今井忍。
サポートにはマンドリン・ブラザーズの大庭珍太などなど。
ゆえに背後にアメリカのよきロックとシンガーソングライターたちの音色が見えかくれします。ま、お洒落なのね。一言で言えば。
今回は特に、ゲスト・ボーカルが上々颱風のさとちゃんでございました。

笑いのバンドじゃないんです。
だから音楽が優先。その音楽でくすぐる。
ま、バカバカしいったらありゃしない。
でもそれが極上の豊かさときてるからねえ。困ったもんだ。
このバンド、けっこう実は癖になります。

あー。おもしろかった!

新年そうそうからまた駆け足ですいません。

昨年末のスマトラ沖地震津波によって、スリランカに行っていたヨガの先生がなくなたのでした。明るいエネルギーを発してた人だけに、いなくなるのは寂しい。

☆12月31日〜1月1日
高田漣のお母さん宅にてご飯に呼ばれる。おいしいよーおいしいよー。
年明け早々に帰る。帰りの電車にてこだま和文とバッタリ。
こりゃ新年早々、いいことがあるぞー。

☆1月2日
ひたすら寝る。外は人がいないから静か。
東京が一番人がいなくて静かな日。
年末にとりみきさんの大忘年会のイントロあてクイズ、チーム優勝したおかげでゲットした高級和牛にて独りスキ鍋。おいしいよーおいしいよー。

☆1月3日
ミステリ&冒険小説評論家の関口苑生宅にてミステリな鍋新年会。いや、ミステリな鍋といっても、闇鍋じゃござんせん(笑)。関口ご夫妻&豊崎由美さんとカモと関口さん姪っ子にて。話題はミステリから高田渡からサッカーから競馬から、あちこちへ乱れ飛ぶのであった。関口奥様は料理ンマイ。ので、おいしーよー。おいしーよー。

☆1月8日
昨年2本収録した某ローカルFM局の放送、残り3本の収録。長門芳郎さんとわいわい言いながら、風都市に関わる音楽をかけまくる。あー楽しかった。しかし3本収録はけっこう疲れるなあ。おもしろいよー。

☆1月12日
友人と待ち合わせ。昨年、大阪から鎌倉に引っ越してきたヘンなおっさん。いいところに住んだみたいで、寺の隣。裏が大家さんところの山だそうだ。2時間ほど話をして、帰宅。途中、遠方よりの友からメールと電話。帰宅してからも電話。今日のカモの回路は遠方とつながっているようなのだ。

☆1月14日
大島豊さんと輸入雑貨屋巡りしつつ、久々に飲む。
大島さんはアイリッシュ・ミュージックの紹介者として著名でもあるけれど、翻訳者としての仕事もされている。『アイリッシュ・ソウルを求めて』はアイリッシュ音楽がいかにしてアパラチアン山脈沿いに定着して、アメリカの音楽のルーツとなったか、結びついたかというおもしろい本。元々BBCのドキュメンタリーがベースになった本で、そのドキュメンタリーを最初に見たときにはほんとに衝撃だった。
もう1冊、すこぶるおもしろいビート&サブカル好きには必読という感じの『マジック・バス』の翻訳もされている。これはNYの大学の先生が、夏期講義に生徒をバスに乗せ、アメリカ縦断をするという記録。ここには常に音楽が流れている。章立ての頭にその章の旅したエピソードに関わる音楽が引用されている。もちろん、グレイトフル・デッドも登場する。とにかく現代アメリカのさまざまな顔が見える。NYから縦断してどこに行くのか、といえば、ケン・キージーに会いに行くのだ。最後、サンフランシスコに入って行くあたり、涙とまりません。ほんっとにおもしろい本だった。
という2冊を翻訳してる。
SFの造詣も深く、SF関連の翻訳もある。まだ読んでないのだけれど、豊崎さんオススメの『形見函』を翻訳されたのもこの大島さん。
というわけで、大島さんと本の話から音楽の話から、SFの話やあれこれとまたもや話はあちこちへ。下北沢にて最後、穴子の一夜干しを食らいながら日本酒。酩酊。あー、でもこの店、ンマイんだよー。今年お初。おいしいよー、たのしいよー。

まるで赤子のように

麻田浩さんの還暦を祝うパーティーに行く。

なんだかおもしろいパーティーでした。
発起人の方々がそりゃもうお歴々だったので、業界ちっくかと思いきや、
ミュージシャンは少なかったけれど、楽しいパーティだった。

PETTY BOOKAウクレレ・ヴァージョンのプロデュースやアレンジを担当している、
アーリー・タイムス・ストリングス・バンドの今井忍と渋谷で待ち合わせて行く。
会場に入ってみると、長門芳郎さんと山本智志さんがいたので近くにお邪魔する。
隣には鈴木カツさんとバッファロー・レコードのダグラス氏がいたのだった。
しばらくして、岡嶋BUN善文がやってくる。
今井さんとBUNちゃんはともにハイビスカスなるウクレレ笑えるエキゾバンドもやっている。どっちかといえば、かもなんかには恭蔵&BUNでなじみなんだが、実はBUNちゃんは、エイモスとジェフのライヴ・イン・ジャパンでベース弾いてるのでもあったりして。

しかし、いろんなもの聞きました。
麻田さんの歌はまあ、もちろんなんだが、金子洋明氏のカントリー・ヨーデル
そこにデュエットする森山良子さんのヨーデル
カントリーももちろん、最後にはアメージング・グレースまで。
Dr.K こと徳武さんの娘と息子とのトリオ。これもよかったなあ。

帰り、ラ・カーニャに寄ってみれば、いろんな友人にバッタリ。
最後は豪徳寺で尾上文とこなかりゆから電話で、
どうしてこのタイミングなんだ?と不思議になるけれど、
尾上、今井のBOY MEETS GIRL二人にこなかりゆと飲む。

が、しかし、弱っていたので途中離脱で家に帰ったかもなのでした。