かもつぶ。

かものはしのつぶやきなので、かもつぶ。

寂しくて楽しくて酩酊

寂しくなりに歌を聴きに行く。

いとうたかおの歌はほんっとーに寂しい。
とてもいい寂しさ。
もったいなくて人に言えない。
できればゴエーゴエーとか大声で泣きたいのだけれど、本人知ってるだけにちょっとそれはできない。涙ポロリ、で勘弁してやるか。
いや、寂しくて泣いてるんじゃなくて、その寂しさの向こうにあるたぎる思いが触れてくるわけですね。人としての。

「華がないんです、と言ったら知人に『いや小さいながら華はある。可憐な華』と言われて嬉しいんだか悲しいんだか」と笑っていたけれど、ほんとほんと(笑)

松永孝義との演奏も、そのたぎる思いの精神性の高さを引き出すようなもので、この音楽の豊かさでもまたポロリ。あーよく泣いた。

終わってみんなでソバのソバ屋に。
ソバ焼酎のソバ湯割り。ンマイ。
ソバもンマイ。こんなとこにあったんだ、とびっくり。

それからなじみのバーでラフロイグカスクを1杯。
さらに珍太邸に今井さんとともに行って、
25年前の同級生の結婚パーティの8mmをDVDに起こしたもの、
といってもショート・フィルムのようにちゃんと映画として成り立ってるものを見たのでした。高田渡邸でやってるパーティには子供時代の漣もいれば、アンサンや渡さんも映っていて、みんな若い。あたりまえか。79年だもの。

あー、おもしろかった。
映像の頭と終わりに、大きなダンボールのようなものに描いたリボンの輪っかから、珍太(当時23歳)が顔を出してガオーってやってる。
MGM映画のパロディですなあ。大笑い。
しかし見終わった後の珍太の一言にもっと愕然としたんでした。
「これ、この顔出してるやつ、まだ家にある」
………ぜひ、このカップルの銀婚式とかナントカ式とかで、みんな集ってリメイクをやっていただきたいもんです。